車庫飛ばしという言葉を耳にしたことがある方はいらっしゃいますでしょうか?車庫証明を申請しようといろいろ調べているとよく目にする言葉、『車庫飛ばし』
今回はこの車庫飛ばしについて解説していきます!
1.車庫飛ばしとは?
「車庫飛ばし」とは、虚偽の申請によって車庫証明を取得し自動車を登録する行為のことです。
車両の保管場所は「本拠の位置(自宅など)から2キロメートルを超えてはいけない」と法律で規定されています。
この内容については以前解説をしていますので下記記事をご覧ください。
使用の本拠と駐車場が同じ場所というのが使用の面でも理想的だとは思いますが、様々な状況で使用の本拠から離れた場所に駐車場がある方も多いかと思います。ではそのような場合、車庫証明の申請はできるのでしょうか?今回は使用の本拠から駐車場との距離が離れているばあいに申請ができるのかについて解説いたします。
この規定を守らず、2キロメートルを超えた場所で車庫証明を取得したり、申請の内容を偽って車庫証明を取得したりする行為が「車庫飛ばし」であり、れっきとした犯罪行為のひとつです。
2.なぜ車庫飛ばしをするのか?
なぜ車庫所飛ばしをする必要があるのでしょうか?いくつか紹介したいと思います。
①駐車場代を安くするため
自宅が都市部にある場合は、駐車場代も高額になりやすいです。そのため、都心部から離れた安い駐車場を利用するために、自宅から2キロメートルを超えた遠い場所で車庫証明を取得するケースが考えられます。
また、都内で車庫証明を取得し、実際には都心部から少し離れた郊外に駐車するケースもありますが、もちろんこれも違法行為です。
②自治体のディーゼル規制を逃れるため
東京都や神奈川県など、一部の地域では「ディーゼル車規制条例」が規定されています。
これは、環境規制に適合しないディーゼル自動車については対象地域内の運行を禁止するものです。
この規制から逃れるために、ディーゼル規制のかからない地域で車庫証明を取得するケースがみられます。
③ほかの地域のナンバープレートを取得するため
たとえば「大阪ナンバーが欲しい」と考え、大阪ナンバーの管轄地域に駐車場を借りて住民票も一時的に移し、車庫証明取得後に元の場所に戻せば誰でも大阪ナンバーを取ることができます。
近年では名産品や景勝地などがデザインされた「ご当地ナンバー」も出てきており、ほかの地域のナンバープレートをつけたいと考える人は少なくありません。
3.意図せず車庫飛ばしをしてしまうタイミング
ここまでは故意に車庫飛ばしを行うケースを紹介してきましたが、本人の自覚なく車庫飛ばしに該当している場合もあるので注意が必要です。
意図せず車庫飛ばしを行ってしまうタイミングについて紹介します。
①引っ越しをしたとき
引っ越しをすれば車の使用本拠地も変わるため、陸運支局に届けを出してナンバーを変える必要があります。
しかし、この手続きを行わずに引っ越し前の地域名のままにしている人も多く、これも車庫飛ばしに該当してしまいます。
引っ越しをした場合は住民票を移すだけでなく、車検証に記載された住所の変更手続きも忘れずに行いましょう。
②親族間で車を譲り渡したとき
親族間で車を譲渡した際、名義を変更せずにそのまま乗り続けることも少なくありません。
このとき、車を譲った親族が遠方に住んでいる場合は管轄の陸運局が変わるため、車のナンバーも変更しなければなりません。
先ほど説明した引っ越しのケースと同様に、親族間で車を譲り渡したときも車検証の住所の更新はしっかりと行ってください。
4.さいごに
今回は車庫飛ばしについて解説しました。今回解説したように、本人の自覚なく車庫飛ばしを行っているケースも少なくありません。「うっかり犯罪行為をしていた…」というような場合でも犯罪は犯罪です。必要な申請は忘れずに行うようにしていきましょう。
犯罪行為に当たるか心配の方、不安な方、お気軽に下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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